
「介護」をする上での本音を書いていこうと思います。
共感があればいいな・・・
――介護する側の、誰にも言えない本音――
介護の始まり

「介護、大変でしょう」
そう言われるたびに、私は「でも、親のことだから」と答えていました。
それが正しい答えだと思っていました。

というより、それ以外の答えを知らなかったんです。
大変だと認めたら、何かが崩れてしまう気がして・・・
母の介護が始まってから、数年が経ちます。
母は、少しずつ、でも確実にできないことが増えていきました。
着替え、食事、入浴。
私は仕事を在宅に切り替え、自宅で介護生活を始めました。

最初の半年は、なんとかなっていました。
「なんとかなっている」というのは、感情を後回しにすることで成立していた気がします。
疲れを感じる前に次のタスクをこなし、悲しむ前に次の手配を考え、泣く前に眠って。
忙しくしていれば、考えずに済む。

介護者の多くが、
たぶんそうやって乗り切っているのではないでしょうか。
ついに来た介護の限界

限界が来たのは、ある夜のこと。
母がまた夜中に起き出して、トイレへ向かおうとしていました。
でも、間に合いませんでした。
床を、母のパジャマを、私が拭きました。
母は「ごめんね、ごめんね」と繰り返していました。
「いいよ、気にしないで」
私はそう言いながら、心の中で別の言葉が渦巻いているのに気づいていました。

「「もう嫌だ。」」
声には出しませんでした。
というより、出せませんでした。
でもその夜、母が眠った後、台所でひとり座って、私は初めて「介護をやめたい」と考えていました。
そしてその次の瞬間、猛烈な罪悪感が来たのです。

「こんなことを思う自分は最低だ」、と。
介護を辞めたいと思うのは、悪いことじゃない

後から知ったのが、介護者が「もうやめたい」「消えてしまいたい」と感じることは、決して珍しくないということ。
在宅介護者の約6割が「精神的なつらさ」を感じている。
介護うつと呼ばれる状態に陥る人も少なくない。

でも、そのことを誰かに打ち明けられる人は、ごくわずかという。
それはなぜか。
「親の介護でそんなことを言ってはいけない」という空気があるからだと思うのです。
介護は「愛情でするもの」「家族だから当然」という見えない圧力が、介護者の口を閉ざす。
弱音を吐けば、「じゃあ施設に預ければいい」と言われてしまう。
そうじゃない、そういう話じゃない・・・
でもうまく説明できない。
だから黙る。
黙って、また明日の介護をする。

その結果、限界を迎えてしまう人も少なくないという。
介護疲れの転機

転機になったのは、ケアマネジャーさんとの会話でした。
月に一度の訪問の終わり際、ケアマネジャーさんがいつものように「何かお困りのことはありますか」と聞いてくれました。
私はいつものように「特には」と答えようとしたのです。
でも、そのとき何かが外れた気がしました。

「……正直に言っていいですか」
ケアマネジャーさんは、姿勢を正してこちらを向いて「もちろんです!」と言ってくれました。
私はぽつぽつと話しました。
夜中のこと。罪悪感のこと。やめたいと思った自分が怖かったこと。
話しながら、声が震えたのを覚えています。
ケアマネジャーさんは途中で遮ることなく、全部聞いてくれました。
「それは当然の感情です」と言ってくれました。
ケアマネジャーさんは続けて、「介護している人が疲弊しないと、介護される人も守れない。あなたがつらいと感じることは、おかしくない」とも言ってくれました。
おかしくない。
その言葉が、こんなに効くとは思わなかった。

その時はとてもほっとしました。
人に話すだけでも心が救われた気がしたんです。
私の場合はケアマネジャーさんに吐き出すことができました。
でも、もし今、あなたの周りにすぐに話せる人がいなかったり、知り合いにはどうしても本音を言いにくいと感じているなら、、、
「電話占い」という形で第三者に胸の内を打ち明けてみるのも一つの方法です。
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「こんなことを言ったら最低だと思われるかも」という不安も、利害関係のない相手だからこそ、さらけ出せることがあります。
ひとりで抱え込んでパンクしてしまう前に、まずは言葉にして吐き出してみませんか。

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吐き出すと楽になりますよ。
介護者支援制度について

介護者支援、という言葉がある。
介護される側だけでなく、介護する側もケアされなければならない、という考え方だ。
レスパイトケア(一時的な介護からの休息)、介護者のための相談窓口、家族会・・・
制度や仕組みは少しずつ整ってきている。

でも実際には、それらを使えている介護者は多くないんです。
理由はいくつかあります。
🔖 利用しない理由 🔖
・情報を調べる余裕がない。
・「自分より大変な人がいる」と遠慮する。
・そもそも、自分が助けを必要としていると認めることが難しい。 など
私もそうでした。
ケアマネジャーさんに話を聞いてもらった後、初めて介護者家族会に参加しました。
集まっていたのは、私と同じように「誰にも言えない本音」を抱えた人たちでした。
初対面なのに、みんなの話が他人事に思えませんでした。
「わかる」「うちもそう」「私だけじゃなかったんだ」・・・
そういう言葉が飛び交う場所で、私は久しぶりに、泣いても大丈夫な気がしたのです。

悩みを共有できる人がいることが
あんなにも心強いなんて知りませんでした
「介護」は「マラソン」

介護は、マラソンだとよく言われます。

短距離走のペースで走り続けると、途中で倒れちゃいますよね。
自分のペースを知ること、休むことも走ることのうちだと知ること・・・それが長く続けるための条件です。
でも私は思うのです。マラソンにも、沿道の声援が必要だって。
「頑張ってるね」「ここまで来たね」「無理しないでね」・・・
誰かにそう言ってもらえるだけで、もう少し走れる気がするのです。

介護者に必要なのは、アドバイスより先に、そういう言葉かもしれない。
「介護」のあれから
あれから1年以上経つ。
母の状態は波があります。
良い日も、しんどい日もある。私も同じです。
でも今は、「もう嫌だ」と思った翌日に、ケアマネジャーさんにLINEを送れるようになりました。
家族会の友人に電話することもできます。
それだけで、ずいぶん違うものです。

弱音を吐ける場所がある、ということは、続けられる理由になります。
まとめ

もしあなたが今、誰にも言えない本音を抱えて介護をしているなら、どうかこれだけ読んでほしい。
あなたが疲れているのは、愛情が足りないからじゃありません。
それだけ、一生懸命やってきたからです!

最後に、相談窓口を紹介します。
ひとりで悩まないで!
🍀 介護者が使える主な相談窓口 🍀
- 地域包括支援センター:各市区町村に設置。介護の悩み全般を相談できる。
- 介護者サポートネットワークセンター・アラジン:家族介護者のための電話・面談相談。
- 認知症の人と家族の会:家族会・電話相談あり(認知症介護に特化)。
- かかりつけのケアマネジャー:まず身近なところから話してみることも大切。
あなたの話を、聞いてくれる人が必ずいます。



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